玉葱が微動していた

ブログをはじめた。

残りひと月で去る下宿の布団の上で壁にもたれている。太ももにノートパソコンを置いている。5年間ほとんど使わなかった勉強机は物置と化している。やたらでかい椅子にはらくだ色の冬物のコートと、羽毛のはみ出すのをガムテープで補修したウルトラライトダウンがかかる。床にはアマゾンの段ボール箱大小、間宮貴子のレコード未開封、給与明細、ほか。洗濯してとりこんだ洋服はタンスにしまわないでいるうちに壁にだんだんと圧縮されていった。

とりあえず目に見えるものを書いた。

これまでなんとなく、自分はそれなりに文章を書けると思ってきたが、案外書けないのかもしれないということが最近やっと自分にバレつつある。物事の感想を書くとかあんまりできないかもしれない。あとは物語を作って書くとか笑わせられるような文章を書くとかがけっこう厳しい。なんだか最近、死期が近いのか昔のことをよく思い出すので思い出したらそういうことを書く。あとは見た夢の話とか。よく行くごはん屋の話とか。まあ、あんまり考えずに書けるときに書くか。

ブログのタイトルと記事のタイトルはそのあたりにあった本を開いて適当に拾った。